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北海の珍味とフキン売り

「さてと、お昼ごはんにしよ~かな♪」と思って立ち上がったら、レノンがけたたましく吠えている。
「何か来たのか?」と玄関の方へ行くと、真面目で虚弱な雰囲気の若い男性が立っていた。

田舎は基本的に玄関の鍵をかけないし、インターホンのある家は少ない。なので訪問者は玄関の中へ入って家人に声をかけるという形になる。
その若者もすでに玄関の中にいたし目が合ってしまったので、対応せずには引き取ってもらうことはできない。

見た瞬間「あっ、これはヤバイかも…歌う珍味売りと同じ匂いがするぅぅ」と感じた。
歌う珍味売りとは、独身時代に実家にやって来た某宗教団体の訪問販売なのだがこの手の人達はそう簡単に帰ってくれないのだ。「いらない」「けっこうです」と言っても、「このままでは帰れないんです」と若いお姉ちゃんは悲しそうに訴え「歌を歌いますのできいてください」と言い出した。いいですからと断っても「きまりですから」と歌ってくれちゃったのでした(後に調べたところ、踊り付きのバージョンもあるらしい) 若くて可愛い女性だったので、オヤジ連中なら「かわいそうに…」と高級珍味を買ってしまったことだろう。

今回の兄ちゃんは野の花会の名札を付けており、自分はボランティアで障害者が袋詰めした「夢のフキン クリーンネス」を販売に歩いてると言う。
見た目は100均にありそうな化学ぞうきんの3枚組なので、普通の感覚なら原価+寄付で500~1000円程度を予測するだろうが、なんとビックリ「特価 2000円」の高級フキンなのだ(笑)
「そのタイプのは使わないんです。いらないのでけっこうです」とお断りすると、別な物を出してきて「買っていただくと施設のみんなの励みになりますから」とか「子供たちが喜ぶのでお願いします」と、善意を持ち合わせてる人なら買わないことに負い目を感じるような言葉を続ける。
でも、適正に利用されるかわからないような寄付に2000円も出す余裕などないのだ。「寄付は自分で確かめて信用できるところへしてますので、訪問販売は全てお断りしてるんです。どんなに素晴らしい商品かを延々説明されても、いりませんから」と拒否すると、少し粘ったものの無理だと思ったらしく寂しい笑顔を浮かべて静かに帰って行きました。

青年が帰った後、ネットで調べたらやっぱり珍味売りと同じ宗教団体でした。
彼らは自分たちの団体を信じ切って、集めたお金がどのようにつかわれていくかも知らずに活動してるんだろうなと思うと少し哀れな気がしました。

by berry_n | 2007-09-05 14:34 | その他
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愛犬レノンと日々の出来事


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